"Same Love"の歌詞解説 Part 1:グラミー賞とオバマ大統領の支持で世界のゲイの認識が変わるかも

前回グラミー賞で行われたゲイ&ストレートの合同結婚式について書きましたが、今回はその結婚式をリードした曲、マックルモア&ライアン・ルイス"Same Love"をご紹介したいと思います。

 

私は海外にいる時、多くの素晴らしいゲイの方たちとお会いしてきたせいか、元々リベラルな性格なのか、18歳の時、西海岸のリベラルな空気が溢れるスタンフォード大学でそんな講義を受けたせいか、同性愛への偏見がありません。でも私はゲイでもレズビアンでもないので、こんな立場を表現するには"gay-friendly"という表現があります。例えば、ルームメイトを探したりする時、相手がゲイでもOKなので、私の自己紹介は、

 

I am straight, but gay-friendly.

私はストレートですが、ゲイの方とも偏見を持たずに交流します。

 

といった表現になります。日本では、こんなこと言わないですね。でも、gay-friendly かそうでないかは大きな思想の違いなんです。

 

アメリカでは、2012年にオバマ大統領が同性婚を支持することを公言しました。日本では「オネエ」と呼ばれる人達が存在するくらいで大した話題になりませんが、アメリカ国内では同性婚の問題は大きな問題で、オバマ大統領はそれを公言することにより、アメリカにとって勇気ある大きな一歩、そして世界にとって大きな一歩を踏み出されました。マックルモア&ライアン・ルイスがラップの世界でこのような曲を作って発表する勇気にも感動します。(ラップの世界とゲイの世界は相容れません。)歌詞にあります。

 

If I was gay, I would think hip-hop hates me

もし自分がゲイだったら、ヒップホップに嫌われると思うだろうな  

(*仮定法現在という文法です!過去形を使ってるので現実はゲイじゃないことになります。)

 

彼は歌っています。

When everyone else is more comfortable remaining voiceless
Rather than fighting for humans that have had their rights stolen

他の人たちはみんな、じっと黙ってるのが居心地いいんだ

権利を奪われた人々のために戦うよりもね

 

I might not be the same, but that's not important
No freedom till we're equal, damn right I support it

僕は同じ立場じゃないかもしれない、でもそれは重要じゃない

我々は平等になるまで自由はない、って全くその通り、僕は支持する

 

なんて勇気があるんでしょう!カッコ良すぎます。ところで、彼はダンサーではありませんが、動きがカッコいいです。あと少し「社会派」な歌詞の部分をご紹介します!

 

With the veil over our eyes
We turn our back on the cause

みんな目隠しをするように、大切な信条から目を背けてるんだ

 

Till the day that my uncles can be united by law

僕の(ゲイの)おじさんが法律上結婚できる日まで

 

When kids are walking 'round the hallway plagued by pain in their heart

(ゲイの)子供たちが心を痛めて廊下を歩いてる

 

A world so hateful some would rather die than be who they are

世界は憎悪に満ちていて自分自身であることよりも死を選ぶ人さえいるくらいだ

 

And a certificate on paper isn't gonna solve it all
But it's a damn good place to start

紙の(結婚)証明書がすべてを解決してくれるわけじゃない

でも、そこ(同性婚の合法化)からはじめるのがいい

 

No law is gonna change us
We have to change us

法が僕たちを変えるんじゃない

僕たちが僕たちを変えないとだめなんだ

(*hallway, またはhallは廊下という日常的な単語で、TOEICの会話にも出てきます。"down the hall"と言われたら、「廊下をまっすぐ」ということです。)

(*certificateは証明書で、色んな証明書に使えますし、TOEICでも使われます。)

 

 2012年オバマ大統領が同性婚を肯定し、そして2014年"Same Love"がグラミー賞で全米に放送され、しかも全米の視聴者を前に33組のゲイ&ストレートの結婚式が全米のお茶の間(?)で放送され、それが日本で、そしてまた世界で放送されたというこの流れは、本当に世界が変わる兆しのように思います。

心斎橋英語塾 Wellies へようこそ!

安田 祥子

 

ホームページ