TEDで英語を学んで視野も広げよう♪:チャリティーとアメリカの清教徒の精神について聞いてみよう

クリスマスの季節はチャリティーの季節でもあります。今回ご紹介するTEDのスピーカーはチャリティー活動家です。見たところ、朗らかで明るい印象というよりは、どこか怒ったような、真剣な表情に見えます。Dan Pallottaさんを見ていると、優しい心の持ち主は、そして世の中をよくしたいと真剣に取り組んでいる人は、このような表情になるような気もします。

 

Dan Pallottaさんは、チャリティー活動家ですが、私生活ではゲイであり、三つ子のお子さんのお父さんでもあります。冒頭で、ゲイであり三つ子のお父さんであることは、彼の人生の中で最も"socially innovative"(社会的に革新的)で"socially entrepreneurial"(社会的起業精神にあふれた)ものだと冗談ぽく話しています。実生活でもそんな形で愛を与えるような、そんな社会的な立場からこういう革新的な視点を持つことができるのだと思います。私は、英語(外国語)を学ぶ楽しさは、そういう別の視点を養うことだと思っています。また、TOEFL対策をする人にはいろいろなものに関心を持っていることが大きな強みとなると思っています。

 

タイトルは、"The way we think about charity is dead wrong."「チャリティーに対する私達の考え方は、完全に間違っている。」です。タイトルも怒っていますが、優しさを感じますね。

 

全文は長すぎてご紹介できないので、チャリティーに対するアメリカ人の考え方が”Puritan"(清教徒)の考えが起源となっているという部分を抜粋したいと思います。ピューリタンの考えはアメリカの様々な考えに影響を及ぼしているので面白い下りです。TOEFLにはアメリカ史の話も多いですから、ぜひ単語をチェックしておきましょう!

動画10:23 からです。

 

So why do we think this way? Well, like most fanatical dogma in America, these ideas come from old Puritan beliefs. The Puritans came here for religious reasons, or so they said, but they also came here because they wanted to make a lot of money. They were pious people but they were also really aggressive capitalists, and they were accused of extreme forms of profit-making tendencies compared to the other colonists.

 

私達がそう考えるのはなぜでしょう? そういう考えは、ほとんどのアメリカの狂信的な教義と同じく、古くからの清教徒の考えから来ています。ピューリタンは宗教上の理由でアメリカに渡ってきましたが、またはそうだと言われてますが、沢山のお金を稼ぐためでもありました。 彼らは信心深い人達でしたが、同時に精力的な資本主義者だったのです。そして、他の入植者よりも 過激に利益を追求する傾向を非難されていました。

 

But at the same time, the Puritans were Calvinists, so they were taught literally to hate themselves. They were taught that self-interest was a raging sea that was a sure path to eternal damnation. Well, this created a real problem for these people, right? Here they've come all the way across the Atlantic to make all this money. Making all this money will get you sent directly to Hell. What were they to do about this?


しかし同時にピューリタンはカルヴァン主義でもあったので、文字通り自己を嫌悪するように教えられていたのです。利己心は人を飲み込む永遠の破滅への道だと教えられていました。こんなことだと信者には大問題でしょう? わざわざ大西洋を越えてお金を稼ぎに来たのに、お金を稼ぐと まっすぐ地獄行きです。彼らはどうしたでしょう?

 

Well, charity became their answer. It became this economic sanctuary where they could do penance for their profit-making tendencies at five cents on the dollar. So of course, how could you make money in charity if charity was your penance for making money? Financial incentive was exiled from the realm of helping others so that it could thrive in the area of making money for yourself, and in 400 years, nothing has intervened to say, "That's counterproductive and that's unfair."

 

慈善活動が彼らの答えでした。慈善活動は彼らの経済活動の聖域となり、利益を追求しながらも 利益の5%を寄付する事によって罪滅ぼしとするようにしました。だとすると、もし慈善活動がお金儲けの罪滅ぼしなら、一体どうやって慈善活動でお金を稼ぐことができるんでしょう?金銭的な動機は他人を助けるという領域から排除され、自分のお金を稼ぐという領域でのみ成長していきました。 そして今、この400年間、「それは非生産的で不公平だ」 と言って止めさせようとする動きは出てこなかったのです。

TEDは面白いスピーチがたくさんあります。心斎橋英語塾 Welliesでは、読解TOEFL対策も楽しくしっかり学べます♪


TEDの公式サイトの動画はこちら↓

動画右下の"subtitle"(字幕)というボタンから"Japanese"を選択すると、日本語字幕付きで視聴可能です。

http://www.ted.com/talks/dan_pallotta_the_way_we_think_about_charity_is_dead_wrong/transcript?language=en

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安田 祥子

 

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